arT’vel -Review- : art × Travel/旅×アート レビュー

ライターKababon(旅行、旅行業、舞台芸術);旅と舞台(主にバレエ、音楽)についての覚え書き

新国立劇場バレエ団

新国立劇場バレエ団「こうもり」千秋楽:幸せいっぱいに満たされる

4月26日、新国立劇場バレエ団「こうもり」千秋楽、新国の創設からのメンバーである湯川麻美子さんの、引退公演でした。 この日はとにかく劇場に入った瞬間から、なんだか不思議な空気でした。 というよりその前から、TL上でも団員さんが「湯川さんの引退公演…

新国立劇場バレエ団「こうもり」千秋楽:幸せいっぱいに満たされる

4月26日、新国立劇場バレエ団「こうもり」千秋楽、新国の創設からのメンバーである湯川麻美子さんの、引退公演でした。この日はとにかく劇場に入った瞬間から、なんだか不思議な空気でした。というよりその前から、TL上でも団員さんが「湯川さんの引退公演で…

国立劇場バレエ団「こうもり」:表現はさらに進化する

新国立劇場バレエ団「こうもり」、結局全キャストを見てしまいました(Z券含む)。特設サイト↓http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/komori/今まで「こうもり」は過去の新国や海外のも含め何度も見たことがありますが、こんなにおもしろい演目だったか、と今回…

新国立劇場バレエ団「トリプルビル」(2):いつまでも浸っていたい3つの世界

新国立劇場バレエ団「トリプルビル」の続きです(1回目はこちら)。3月19日と22日千秋楽はセカンド、サードキャストの方々ですが、どれを見てもそれぞれに味わいがあります。特に千秋楽の3作品は1つ終わるたびに、いつまでも見ていたいのにもう終わっちゃう…

新国立劇場バレエ団「トリプルビル」:バランシン、ドゥアト、男たちの挑戦

3月14日(土)、新国立劇場バレエ団「トリプルビル」行ってきました。詳細はこちら↓。http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/performance/150314_003721.htmlこの日は初日、ファーストキャストです。演目は再演となるバランシンの「テーマとヴァリエーション」、…

新国立劇場「ラ・バヤデール」(2):げに奥深き人の業

新国立劇場「ラ・バヤデール」21日、22日分です。●「女」の戦いと「リーマン残酷物語」長田ニキヤ、菅野ソロル、本島ガムザッディというベテランキャストに、輪島大僧正、ラジャがマイレンとこちらもベテラン。じわじわ来る大人の熱演と申しましょうか。長田…

新国立劇場バレエ団「ラ・バヤデール」(1):キャストゆえの面白さ

新国立劇場バレエ団「ラ・バヤデール」を観てきました。今回は17日(火)、19日(木)の半分、21日(土)、22日(日)と、結局全日参戦。ニキヤとガムザ、実力の拮抗した者同士による「バヤデール」がこんなに面白かったか、こんなにもドラマが深くなるもの…

新国立劇場バレエ団Dance to the Future「Third Steps」:「発表会」から「ミニ公演」へ

1月16日、18日に新国立劇場バレエ団Dance to the Future「Third Steps」を見てきました。新国立劇場バレエ団の振り付けグループによる創作作品の発表で踊るのは団員だち。前芸術監督のビントレーさんの発案によるもので、いわばビントレーさんの遺産ともいえ…

新国立劇場バレエ団「シンデレラ」:充実の上田スペシャル

12月27日、新国立劇場バレエ団「シンデレラ」上田公演に行ってきました。東京・初台での小野さんの日に行き損ねていたこと、個人的に上田に行きたかったし友達いるし、ということもあり、この機会にと(笑)でも旅公演は楽しいですね。早朝の上田は氷点下で…

新国立劇場バレエ団「シンデレラ」:東京から上田へ、すさまじく期待の舞台

新国立劇場バレエ団「シンデレラ」、20日ソワレ(米沢&菅野)、21日(寺田&井澤)を見てきました。何度も上演している作品で、しかし何度もやってるからこそ素晴らしい完成度で、本当に震えましたね。見てよかった!

新国立劇場バレエ団「眠れる森の美女」:いろいろ気づくシーズン開幕

新国立劇場バレエ団、新制作「眠れる森の美女」の8日(初日)、9日、16日(千秋楽)を観てきました。主演は初日米沢唯&ワディム・ムンタギロフ、9・16日が小野綾子&福岡雄大。9日はフロリナと青い鳥が唯ちゃんに井澤駿君ということで取ったチケでしたが、…

新国立劇場バレエ団「パゴダの王子」(3)千秋楽:新国の未来のためのレパートリー

今更、引き続き。6月15日、千秋楽です。あらすじはこちらの特設サイトで。12日初日のミニトークでビントレー監督が「アラジンやパゴダの王子は、バーミンガムやヒューストンでも上演されたが、この新国のメンバーとともに作り上げたこれらの作品は新国のレパ…

新国立劇場バレエ「パゴダの王子」(2):強き姫とひたむきな姫

引き続き今更wパゴダの王子、セカンドキャストの米沢&菅野組、そしてサードキャストの奥田&奥村組。6月14日、マチネ&ソワレの連続で、さすがに疲れました。中身が濃厚なだけに、終わった頃はヘロヘロです。あらすじはこちらの特設サイトで。●ひたむきな…

新国立劇場バレエ団「パゴダの王子」(1)初日:日本バレエの金字塔

論外な今更的記録ですが、せっかく原稿だけはあったので、上げときます。内容はもう書いた当時のままで(笑)相当アチチです(笑)今の状態で書き直そうと思えばできないこともないけど、これはこれでいいや、と投げたり。でも心に強く印象に残ってる舞台って、4…

新国立劇場バレエ「こどものためのバレエ しらゆきひめ」:想像の翼動員で観るべし

7月26日、こども向けバレエの「しらゆきひめ」。毎夏やってる子供向けバレエのプログラムのひとつです。いつもは中ホールなのでお子様たちに席を譲るべく遠慮しておりましたが、今年はオペラパレスに舞台を移し、また細田千晶さんと林田翔平君の姫&王子デビ…

新国立劇場バレエ団「ファスター/カルミナブラーナ」:この出会いがあればこそ

残務処理今更時差ぼけです。新国ファスター/カルミナ・ブラーナのダブルビル。4月19日、25日、26日と鑑賞しました。25日はカルミナのキャストが一部違い、サードキャストまであったことになります。このカルミナ・ブラーナ、ビントレー監督との出会い、新国…

新国立劇場バレエ団「シンフォニー・イン・スリームーブメンツ」:層の厚さと若手躍進

超時差ぼけもいいところというよりも、よくも今更ぬけぬけと……というタイミングですが、とりあえずあげておきます。ビントレーシーズンが終わる前の残務処理(笑)3月18日、19日、22日、23日の新国立劇場バレエ団トリプルビル「シンフォニー・イン・スリームー…

新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」:「米沢唯」にただただ敬服する

2月16日、新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」、米沢&菅野さんの回を見てきました。新国の「白鳥の湖」は牧阿佐美改訂版ですが、この演目、同じく牧改訂「くるみ」同様ダンサーさんを見る「だけ」に行くもので、中身はしょーもない。15日も見ましたが、もちろん…

新国立劇場バレエ団姫路公演「クラシック・バレエ・ハイライツ」

1月26日、新国立劇場バレエ団姫路公演「クラシック・バレエ・ハイライツ」に行ってきました、はるばる。バレエに興味はあるけどなかなか観る機会がないという、地方在住の友達も観てくれることになったし、旅行もしたかったし、いい機会かと(笑)

新国立劇場バレエ団厚木公演「クラシックバレエハイライト」:それでも新国はすごい。

1月23日、新国立劇場バレエ団の厚木公演に行ってきました。新国2014/2015シーズンのラインナップに思うこと多々あり、しかし頭に血が昇った状態で書いたところで全うになるはずもないので冷却期間を置いているうちにこの日になったという状態。いろいろ思う…

新国立劇場バレエ団「Dance To The Futur ~Second Steps~」:とにかく続けてほしい

メモだけつくってアップできなかったのですが、今更的に放出しておきます(^_^;)12月7日(土)、新国立劇場バレエ団「Dance To The Futur ~Second Steps~」を見てきました。新国ダンサーが振り付けた作品を新国のダンサーが踊るという試み。「Second」とあ…

新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」:雪の女王も金平糖もそばにいる

12月22日、新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」、主演は金平糖が米沢唯さん、王子が福岡雄大君。雪の女王が小野絢子さんで、クララが井倉真未さん。この日は朝からチケット争奪戦でした。チケットは戻りゼロで、当日券22枚を早起きしてGETするという争奪戦…

新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」:人はこれほど輝けるものか

●おそるべし「くるみ」12月21日、新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」です。この時期は多忙で平日はおろか休日も行けるかわからない状態だったし、発売時期も結構修羅場続きだったので、チケットは行けると決まったら当日買えばいいか、なんてタカをくくっ…

新国立バレエ団「バレエ・リュス」(1):新国ならではのシーズン開幕

11月13日、待ちこがれた新国バレエのシーズン開幕です。さらに15日、17日と3日間観てまいりました。開幕のこの「バレエ・リュス ストラヴィンスキー・イブニング」はまず滅多に観ることのできない迫力のある、ディープな公演でした。「火の鳥」「アポロ」「…

新国立劇場バレエ「ドン・キホーテ」(4):そして、旅は続く

英国ロイヤル祭りが始まってるんですが、空気読まずに新国ドンキ続き、というかこれで最後で。6月30日、新国立劇場バレエ団「ドン・キホーテ」4日目、寺田&奥村組です。最終日、特に奥村君の主役デビューということもあり、厚地王子が古巣に帰る今となって…

新国立バレエ「ドン・キホーテ」:(2)と(3)と(4)の間

新国立劇場バレエ団「ドン・キホーテ」、結局今回は4日間4キャスト全てを観たので、レビューはあと1回残っているのですが。その前に。6月23日に突如行われた米沢&厚地組「ジゼル」DVD発売記念サイン会と、6月29日厚地君最後の主演舞台の出待ちの模様を(笑…

新国立劇場バレエ「ドン・キホーテ」(3):そして伝説の舞台となる

6月29日、新国バレエ劇団「ドン・キホーテ」、川村&厚地組は、あつじーファンの私的には本命のキャストです。が。オノラブルダンサー…実質上半引退となる川村さんと、今季限りで古巣のバーミンガム・ロイヤル・バレエに戻る厚地君という、サヨナラ組の公演…

新国立劇場バレエ「ドン・キホーテ」(2):主演の後ろの濃ゆい方々

6月23日、新国立劇場バレエ団「ドン・キホーテ」、小野&菅野組です。初日の熱いカップルとは打って変わって基本形と言いますか、やはりどこかクールなキトリ&バジルです。理性的に計算して役を作るような小野さんに、個性的な男性陣の中にあって「真面目」…

新国立劇場バレエ「ドン・キホーテ」:「日本のバレエ」のデフォルト

6月22日、新国立劇場バレエ団「ドン・キホーテ」初日、米沢&福岡組です。いやもう、天晴というかなんというか。終わってしばらくぼーっとしていました、いろいろな意味で。米沢さんの盤石のテクニックはわかっていましたが、福岡君がキレッキレ!本当にこの…

新国立劇場バレエ:「ドン・キホーテ」を前に、厚地王子のことを

出張前だったから、6月のアタマ、もう半月ほど前でしょうか、新国立劇場バレエ団の厚地康雄君が退団し、古巣のバーミンガム・ロイヤル・バレエ(BRB)に戻るというニュースが飛び込んできたのは…。思えば「厚地康雄」というダンサーを初めて強烈に意識したの…