arT’vel -Review- : art × Travel/旅×アート レビュー

ライターKababon(旅行、旅行業、舞台芸術);旅と舞台(主にバレエ、音楽)についての覚え書き

Ballet

新国立劇場バレエ団「ニューイヤー・バレエ」:新春にふさわしい幕開けで

1月6、7日、新国立劇場バレエ団「ニューイヤー・バレエ」を観てきました。 パ・ド・カトル、グランパ・クラシック、チャイコフスキー・パドドゥ、シンフォニー・イン・Cというプログラムで、(特に男性ダンサーは)限られた出演ではありましたが、新春にふさ…

清里フィールドバレエ「ジゼル」:リアルな森の中の夢幻舞台

夏の野外バレエ、清里フィールドバレエ、7月31日の小野&福岡組を観てきました。 本物の森を背景とした野外ステージでのバレエで、「ジゼル」ときたらそれは観たい。 しかも主演が小野絢子&福岡雄大ならクオリティに絶対間違いはない、と思い平日ではありま…

新国立劇場バレエ団「眠れる森の美女」(2):見直した! 超大健闘フレッシュペア

さてさて、5月12日の木村&井澤組の「眠れる森の美女」の感想です。 急遽見に行ったこの新人ペア、木村&井澤組ですが、これはひょっとしたら1人のダンサーの歴史的な舞台になるやもしれない、それくらい衝撃的なもので、「木村優里」の存在感を世に確実に印…

新国立劇場バレエ団「眠れる森の美女」(1):新国の力が集結したドラマ

新国立劇場バレエ団「眠れる森の美女」、5月6日ワディム・ムンタギロフ&米沢唯、12日木村優里&井澤駿、13日小野絢子&福岡雄大、の3キャストを見てきました。 2014年の同公演で「また残念なものを……」と思っていたので最初はワディム&唯、絢子&雄大しか…

新国立劇場バレエ団「シンデレラ」(3):米沢組と新人組と「三国鼎立」

アップしようと思ったら来シーズンのラインナップが発表され、予想はしていたがここまでひどかったかと激しく落胆し、こんなブログなんてもうやってらんねぇ!くらいの怒りと情けなさがこみ上げて、しばらく放置しておりました。 でも言いたいことは言いたい…

新国立劇場バレエ団「シンデレラ」(2):涙とともにサヨナラの舞台

新国立劇場バレエ団「シンデレラ」、2016年12月19日、月曜日のド平日午後1時。 なんと学生日のこの日はプリンシパルの長田佳世さんの引退公演でした。 学生日ですからチケットは相当に品薄で、またド平日の日中ということで、どうしたって行けない人も相当に…

2016ブログ未掲載観劇記録

2016年観劇のブログ感想の未掲載リスト。バレエのほかオペラ、ミュージカル、音楽コンサートも追加。

新国立劇場バレエ団「シンデレラ」(1):それぞれが煌めいた光絵巻

新国立劇場バレエ団「シンデレラ」、2016年12月17日感想。新国立劇場オペラパレスにて。アシュトン振付。小野絢子、福岡雄大の主演。仙女の本島美和、星の精のコールド、アグリーシスターズこと意地悪な姉妹は小口邦明と宝満直也がデビュー。冬の精の細田千…

新国立劇場バレエ団「DANCE to the Future 2016 Autumn」:生かす場を与えてほしい、この才能

11月18、19、20日、新国立劇場バレエ団「DANCE to the Future 2016 Autumn」に3日間行ってきました。 ダンサーがダンサーに振り付けた作品を発表する公演も今年が5回目。 はじめの頃に比べると振付家たちもレベルアップしているようですし、また今回は第三部…

新国立劇場バレエ団「ロメオとジュリエット」(2):呼吸ぴったりの奇跡のペア

新国立劇場バレエ団「ロメオとジュリエット」の米沢唯&ワディム・ムンタギロフ組を10月30日と11月5日千秋楽に観ました。 そもそも10月30日の回はロミオ役が井澤君だったのですが、怪我で降板。 急遽全日米沢&ワディム組となったものです。

新国立劇場バレエ団「ロメオとジュリエット」(1):女優小野絢子のすごさ

10月29日、新国立劇場バレエ団シーズン初日、「ロメオとジュリエット」の初日、小野&福岡組で幕を開けました。 とにかく小野さんのジュリエットに圧倒され泣かされました。 正直前回公演の小野さんもすばらしかったけれど、舞台全体としてそれほど印象に深…

第27回清里フィールドバレエ「白鳥の湖」:2幕からでも幻想舞台

7月30日、今年も萌木の村で行われる清里フィールドバレエに行ってまいりました。 野外舞台で行われるこのバレエ、舞台が天然のセットで実に幻想的で、一度見ると本当にクセになります。 美術監督(?)がある意味「自然」ですから、二度と同じセットはありま…

新国立劇場バレエ団「こどものためのバレエ劇場 白鳥の湖」(3):新加入王子を見に行った

7月24日、「こどものためのバレエ劇場 白鳥の湖」こと「こども白鳥」、午前の木村&渡邊組を急遽見てきました。 どうしようかかなり悩んでいた組ですが、当日券が「若干枚数」出たので、朝一でGET。 物事はやはり「肯定」から入らなきゃいかんわ。 [caption …

新国立劇場バレエ団「こどものためのバレエ劇場 白鳥の湖」(2):スリリングなドラマ

7月21日、「こどものためのバレエ劇場 白鳥の湖」こと「こども白鳥」、引き続き午後の米沢&井澤組です。 が、中家さんのロットバルトの予定がいきなり降板。 急遽、これまた絶賛売り出し中の小柴君の登場となりました。 して小野さんと並ぶ2枚看板のもう一…

新国立劇場バレエ団「こどものためのバレエ劇場 白鳥の湖」(1):コンパクトでも濃厚

7月21日、「こどものためのバレエ劇場 白鳥の湖」こと「こども白鳥」の午前(小野&福岡)&午後(米沢&井澤)を見てきました。 毎夏やっているこどもの劇場体験も含めた時間の短い簡略版バレエですが、あなどるなかれ、なかなか濃厚ですし、なによりダンサ…

新国立劇場バレエ団「アラジン」(3):顔芸細やかな奥村アラジン

[caption id="attachment_356" align="alignright" width="295"] レストランの「アラジン」メニューにこの日の主演2人のサイン[/caption] 6月12日、千秋楽19日と2回見た、奥村アラジン&米沢プリンセスです。 12日はジーンが池田君、マグレブ人が菅野さん、…

新国立劇場バレエ団「アラジン」(2):元祖アラジンの「ing」

6月18日、新国立劇場バレエ団「アラジン」はこの日一日だけの八幡・奥田ペアです。 そもそもアラジンは八幡・小野ペアのために振り付けられた作品です。 今回はペアがバラバラになり、八幡君のプリンセスは奥田さんになりました。 でも奥田さんはビントレー…

新国立劇場バレエ団「アラジン」(1):やはり新国の宝物

新国「アラジン」、5年ぶりの上演です。 6月11日、12日、18日、19日の4日間見てきました。 どの日もとても熱が入っており、この演目がダンサーさんにとって実に大切なものだという思いがひしひしと伝わってきます。 特に初日は振付の前監督ビントレーさんも…

新国立劇場バレエ団「ドン・キホーテ」:満足ではあった

新国立劇場バレエ団「ドン・キホーテ」、5月3日初日と8日千秋楽を見てきました。 総じておもしろかったし満足だし楽しみました。 でも同時に何か物足りなかった。 若手起用は大事なことですが、主役級ダンサーの当て所、機能していない登録ダンサー含めベテ…

新国立劇場バレエ団「Men Y Men/ラ・シルフィード」(2):四組四様とMVP

2月11日、新国立劇場バレエ団「Men Y Men/ラ・シルフィード」の最終日です。 最終日とあってMen Y Menはより完成度が高い濃厚な舞台。 そしてラ・シルフィードは小野&福岡鉄板組に本島マッジだったのですが、実にこのマッジが圧巻。 脇の木下グァーンも細…

新国立劇場バレエ団「Men Y Men/ラ・シルフィード」(1):2組2様、三者三様の世界

2月6日マチソワ、2月7日の新国立劇場バレエ団「Men Y Men/ラ・シルフィード」のダブルビルを見てきました。 シルフィードはブルノンヴィル版の青ジェームス。 マッジが本島さん、高橋君という男女混成キャストというなかなか新国にしては攻めの配役です。 4…

新国立劇場バレエ団「ニューイヤーバレエ」:質実濃厚満員御礼

1月9日、10日の両日、新国立劇場バレエ団「ニューイヤーバレエ」を見てきました。 今年初新国。 バランシンのセレナーデ、パリの炎、海賊、タランテラのパドドゥに新国ダンサー貝川さんの振り付け作品フォリア、ライモンダの3幕丸ごとという、質実ともにかな…

2015バレエ鑑賞記録(ブログ未掲載観劇記録)

今年もたくさんの舞台を楽しませていただきました。 2015年5月以前の記事はこちら http://kababon.exblog.jp/ ブログ未掲載分を下に挙げておきつつ。

新国立劇場「くるみ割り人形」:ダンサーさんが素晴らしければこそ…

新国立劇場「くるみ割り人形」、今回は12月22日米沢&ワディム・ムンタギロフ、26日ソワレ米沢&井澤組を見ました。 本当は19日小野&福岡組も予定してたのですが、こちらの眼球事故で断念。 でも今回の公演、合計8回7キャスト、全日満席とかおそろしや「く…

マリインスキー・バレエ団「白鳥の湖」:マリインスキー祭りでありスメカロフ祭りであり

さて、白鳥の湖。 12月5日のマチソワをしてきました。 マチネはあくまでスメカロフのロットバルト狙い。 2015年スメカロフ祭りのラストステージです。 そしてソワレはロパ様ことロパートキナのおそらく最後の白鳥全幕です。 ですから私的にはマチソワとも、…

マリインスキー・バレエ団「ロミオとジュリエット」(2):マカロワ様ご降臨で最高の舞台

マリインスキー・バレエ団「ロミオとジュリエット、12月2日の回です。 ド平日のマチネでしたが、スメカロフのティボルトを見に出かけていきました(笑) 先の(1)にも書いたように、この日はナタリア・マカロワさんのお誕生会というイベントがありました。 …

マリインスキー・バレエ団「ロミオとジュリエット」(1):元祖ロミジュリと踊りの行間

11月30日、12月2日に「ロミオとジュリエット」鑑賞。 30日はシクリャーロフ主演の予定が、28日の公演で怪我をし、結局降板。 急遽大阪で踊ったシリンキナ&スチョーピンが登場。 また2日の公演は、往年のプリマ、ナタリア・マカロワさんをお招きしての公演と…

マリインスキー・バレエ団「愛の伝説」:久々の「再会」の伝説

●来日!再会!スメカロフ! 11月27日マリインスキー・バレエ団「愛の伝説」鑑賞。 女王がロパートキナ、妹姫シリンにシャプラン、二人の姉妹に思いを寄せられる画家フェルハドにアスケロフ、そして女王を支える宰相にユーリー・スメカロフ! このスメカロフ…

新国立劇場バレエ団「ホフマン物語」(3):健闘ホフマンと埋もれた作品発掘の意義

さて千秋楽11月3日の井澤ホフマン。 特設サイト http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/hoffmann/ キャスト表 http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/news/upload_file/1516_Hoffmann_cast.pdf 今回3人のホフマンの中では一番若く、また主演数もまだまだ少ない2年目…

新国立劇場バレエ団「ホフマン物語」(2):「あのとき、もう一歩」の後悔

ホフマン物語、10月31日昼、11月1日の菅野ホフマン&貝川悪魔の回です。 特設サイト http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/hoffmann/ キャスト表 http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/news/upload_file/1516_Hoffmann_cast.pdf 白状すれば前日マイレンの強烈な悪…