arT’vel -Review- : art × Travel/旅×アート レビュー

ライターKababon(旅行、旅行業、舞台芸術);旅と舞台(主にバレエ、音楽)についての覚え書き

新国立劇場「ドン・キホーテ」:オヤジの夢…

新国ドンキ。
いや、ボリショイのザハロワ&ヴヴァーロフですもん(*^_^*)
オイシイ。

今日のキトリも元気です。
キトリは勝気で元気な街娘なので、ともすりゃ踊りが強すぎて勘弁…ってトコがありますが。
さすがこの前のロホと言い、今回のザハロワといい、
このクラスはしっかり抑えてきていい感じです。

ヴヴァーロフかっこいい…!
足長くて肩幅がっちりのたくましいバジル。
いやもう床屋には見えない(^_^;)

今回の新国ドンキ、流れはほぼプティパのと同じです。
どうも民衆の手拍子、日本人がやると宴会くさく感じてしまう(^_^;)
ギターの踊りなんて、あれがバラライカでも何の違和感もないんですな、実際。
やっぱりスペインだーっ!と感じられるのはやっぱりエスパーダ(*^▽^*)
闘牛士ってなんでああもカッコイイの(ダンダン!)
ステキ過ぎる~~!!

ドンキで好きな場面、「森の情景」なんです。
妄想しょぼくれオヤジ、ドン・キホーテの夢の場面。
「ったく、プティパさんてば…」ってくらいバリバリ・チュチュのコール・ドのシーンです。
いや、実はこの「ったく、プティパさんてば…」のコール・ド、物によってはだるくてしょうがない。
特に「海賊」の3幕「生ける花園」のコール・ドなんてそのいい例で。
ストーリー的には全然なくてもいいようなものだったりするわけです。

でもこの「妄想の森」はイイ…。
しょぼくれたオヤジが、ココロの奥底に大事に大事にしまってきた純粋な夢といいますか。
大切な宝箱を開けたような煌きが、なんか哀愁をそそるのです。
いや、キモいといえばキモいけどね、こういう言い方(^_^;)
年取ってくるとすごく感じ入るところがある…というのが昨今の感想なんですな(^_^;)
これは20代のときはきっと感じられなかったんだろうと思うわけです。
いや、お父さん方。
奥さんや娘さん、お付き合いなどでバレエ見るんならドンキ、よいですよ。

清々しい森にキューピッドに森の女王、清楚なドルネシア姫。
ドルネシア姫はキトリとは打って変わった可憐な踊り。
ここがキトリ/ドルネシア姫役の見せ所といいますか。
すごく凛とした清潔感溢れる姫でヨカタ。
キューピッドは小さくてカワイイ。
今日のはちょっと大根足っぽかったけど。
森の女王がヴァリエーションを踊りきったときに肌がカーっと上気してたのが印象的。
大変なんだろうな、1分を踊り切るのって。

というわけで。
ドンキ年間はまだまだ続きます。
来月なんてKバレエにニーナだもんな…。
一挙に見比べ。