arT’vel -Review- : art × Travel/旅×アート レビュー

ライターKababon(旅行、旅行業、舞台芸術);旅と舞台(主にバレエ、音楽)についての覚え書き

フランス(1)パリ:言わなきゃ話せないフランス語…(T_T)

フランスより先日帰国しました。
疲れた…(@_@)
今回は田舎取材で、その件は後ほどで。
前後泊がパリでしたので、とりあえずその話を。

実際のところ、とてもとても久々のフランス…というか、パリでした。
ここ最近は越境して地方都市巡りが主だったので、パリからの入国は本当に何年振りか…。
パリの町中自体もじっくり歩いたのは久々です。
5年ぶりくらい??

数年前との大きな違いは「英語の氾濫」「物価高」。
特に英語、ですね。

以前は「パリやフランスでは英語を話しても相手にされない」「英語を話したら嫌がられる」というフランス。
私のようにフランス語主流の外国語学習者にとっては、そこがフランスの大いなる魅力であり、誇りだと思っていたんですがね。

やはりユーロ化の影響でしょうか。
ホテルや観光地はもとより一般の商店でも、まずは英語で話しかけられます(T_T)
以前はいきなりフランス語、そして人によっては英語、だったのに…。
「私はフランス語が話せます」と言わないと、フランス語で会話できないというなんとも寂しい思いでした。
同行の氏は「会話がフランス語に変わると、見えない壁がなくなるような雰囲気でしたよ」と言ってはくれましたが、やはり複雑な思いはぬぐえない。
観光客やフランスの観光業にとってはもちろん、これは歓迎すべき点なのでしょう。
「フランスでは十分に英語が通じます」と胸張って言えます。

いや、それにもちろんドイツ語の話せない自分はドイツやウィーンで英語で通してきたわけだから、これはむしろグローバル的には歓迎すべき点なのでしょう。
日本に来る外国人だって、日本語できる人はそういないでしょうし、そういう意味ではよしとせねばなるまいて。
ユーロという巨大経済圏の登場で、フランス人もフランス語だけでは世界を渡っていくことはできないのだという現実をしみじみ感じた次第です。

でも、薄暮シテ島の小道やモンマルトルの丘、石畳のパリの街並みを眺めながら「この国に英語は似合わないよ…(T_T)」とつぶやきたくなってしまいます(T_T)
「ええ、絶対フランス語捨てないよ、私」などと、妙に決心を新たにするのでありました(^_^;)

というわけで、なんだかストレス溜まりまくりのパリ歩き。
帰りの空港の待合室のカフェバーで買い物しつつ、店のおっちゃんと話をしながら「これが今回最後のフランス語会話か…」としみじみ。
もっとフランス語で話していたい、と思わせられました。
ああ、また行きたい…。