arT’vel -Review- : art × Travel/旅×アート レビュー

ライターKababon(旅行、旅行業、舞台芸術);旅と舞台(主にバレエ、音楽)についての覚え書き

ランス(3):オタク万歳

涼しくなったランスから帰国したらこっちも台風で寒かった…(+_+)

出発前にバレエ漬けでコジョカルのかわいらしさにサラ(SFCロマサガ3)だアイシャ(SFCロマサガ1)だのを思い出していた矢先に、今回の最終目的地がランス。
同名の街が――しかも「聖王のありがたい町」として実にロマサガ3に登場するわけで、なにやらすっかり頭がロマサガ3リバイバル

「びょう?」といいつつ街にあるのは聖王ならぬ聖人レミのお墓がある聖レミ大聖堂(ちなみに世界遺産)だったりするわけですが、まあここも西欧史には欠かすことのできない聖なる町のひとつです。
ああ、もう一度ロマサガ3をやりてぇ!
主人公はもちろんトム&サラ(←何か違う)……でもいまさらSFCもしんどい。
スクエニロマサガ3のリメイクはしてくれんのか……PSは持ち運べないからDS移植を……と願いつつの帰国でありました。
……いきなり分かる人にしか分からない話題でスイマセン(^_^;)

で、今回ランスでお世話になった日本人ガイドのAさん。
ランス在住10年という彼女はガイドのほかに例にもれず、日本語教師のボランティアもなさっています。
ここ数年、ランスでも生徒の数が倍増していて、今は40人近い生徒さんを教えているそうな。

しかもその生徒のほとんどが10~40代のオタクだという。
「もうオタクさまさまです!」とAさんの弁。

いわく、今は日本で放映されたアニメ番組も翌日には中国語の字幕付きで(笑)ネットにアップされるのだとか。
日本に興味を持つオタクさんたちはやはり日本語で見たい!
というわけで、ボランティアスクールに来るのだそうです。
思わず「アッパー40でもいいというオトコがいたら紹介してください!」と言ってしまった自分(ヲイ)

それはともかく。
Aさんは内にパッションを秘めたクールな勉強家で、そのオタク生徒たちの質問や話題に応えるべく、ネットで慣れないアニメやゲームの情報を収集しているのだとか。
「子供の頃見ていたものとは全然違う世界」と言っており、あまりその筋に興味のない人にはさぞや辛いことでしょう。
えらいなぁ。
特にテレビ東京の深夜枠アニメなどは実家が地方であるため家の人にもDVDを送ってもらうことができないそうで。
「送りましょうか?」といいかけて、自分の家にはDVD録画環境がないことに気付きました。
スイマセン。

にしてもフランスのオタクは年々増殖しているのか、フランス現地法人の日本の旅行会社はアキバやジブリの森などを巡る「オタクツアー」を実際に販売しているそうです。
元来ケチなフランス人の、さらに若い世代がターゲットなので、十数万円ほどの激安ツアーなのだそうですが、これが結構需要があるという。

そもそもパリのような魅惑の大都市、フランスというよりは「パリ」でありそれ以外の何物でもない大都市にいると誘惑も多く、余程でない限りオタクにどハマリする暇もないけれど、「フランスの」地方都市は本当に、町。
パリから2時間そこそこのランスだって格段に物価は低く町も小さい。
はっきり言えばしょぼい…というか、パリだけが極端に突出してすごすぎるんですな。
パリはパリであり、そのほかにフランスがある、といっても過言ではないと思います。

で、Aさん曰く「(地方都市では)仕事がなければ鬱になる」ほどに娯楽が少ないからやることはネットかゲームか…。
そういえば、萌え看板やオタクショップはもちろんパリにもあるけれど、地方都市にも負けないほどにたくさんあるし、ゲームショップも中古ゲーム屋もよく見かける。
オタク増殖にはフランス地方都市が相当に貢献しているのではないかと思う昨今です。


町をぶらぶら歩いていると、私の大好きなパサージュ(世紀末に建てられたガラス天井付きのショッピングロード)ハケーン。
こういう雨のかからないところには必ずあるんだよな~、と思いつつ歩いていたらやはりあった、古本屋。


日本のマンガもずらりと並んでおりました。

FNAC行って最近欧州で発売された「ポケットモンスター プラチナ(フランス語バージョン)」を買おうと思ったらこれも売り切れΣ(゚д゚lll)ガーン
結構ショック……だが、オタク万歳だ。
まちがいなくオタクは日本を代表するサブカルチャーであり、観光資源だとつくづく思ったのでした。

ちなみに今SFCを引っ張り出してロマサガ3を始めると仕事が手につかなくなり廃人必至なので、ニコ動にアップされているプレイ記録を見ることでごまかしています。
このニコ動もフランス語バージョンができたらさぞやすごかろう。