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ライターKababon(旅行、旅行業、舞台芸術);旅と舞台(主にバレエ、音楽)についての覚え書き

新国立劇場バレエ団「シンデレラ」:充実の上田スペシャル

12月27日、新国立劇場バレエ団「シンデレラ」上田公演に行ってきました。

東京・初台での小野さんの日に行き損ねていたこと、個人的に上田に行きたかったし友達いるし、ということもあり、この機会にと(笑)
でも旅公演は楽しいですね。
早朝の上田は氷点下ですが晴天にダイヤモンドダストがちらちらと舞ってて、実にキレイ。
「シンデレラ」の演目にふさわしい朝でした。

いつもと違う風景、違う雰囲気のなかで、そして初めてバレエを見るであろうお客様も多い公演で、会場の反応を見るのは楽しいです。
ブラボーこそ飛ばないものの、みなさん真剣に見入っている感じで、でも笑うところはクスクス笑ってる。
そして思いっきり拍手する。
温かいです。

さらに上田のホール、サントミューゼは今年秋にオープンしたばかりの、こけら落とし公演のひとつです。
新国さんのブログでもちらっと出ていましたが、設計は初台のホールと同じということで、なるほどアウェイ感がほとんどありませんん。
これは居心地いいわ。
初台に比べるとちょっと狭い舞台ではありましたが。
何より旅公演でフルオケですよ!
(現地のチラシ↓では告知されていたんですね。知らぬは遠征客ばかりなりw)

てっきり録音だと思っていたので、これはうれしい驚きでした!

というわけで公演。

小野さん、やっぱりいいです。
新国の演目、やはり小野さんと米沢唯ちゃん両方を見ないとなーんか物足りない。
そして絢子さん、シンデレラはすごく合いますね、やはり。
清楚で空気をしっかり読んで、自分の立ち位置をわきまえたシンデレラはすごく小野さんらしい。
東京で見た公演もそれぞれよかったのですが、絢子さんが入るとジグゾーパズルの継ぎ目がなくなりきれいな一枚の絵になるような、そんな感じです。

姉ズは古川&高橋、パパはマイレン。
冒頭からテンションMAXで絶好調の姉ズです。

休憩のときの後ろの席のお嬢さんたち。
( ´^∀) 「お姉さんたち、男の人だけどー」
(∀^` )「ここまですごくする必要あるのかなー」
( ´^∀) (∀^` )「ねー」
というようなことをいってましたが、ほんとに今回はいつにも増してパワフル(笑)
でも何度も見ているうちに、私としてはこの兄貴な姉ズがだんだんリアルに姉に見えてきて困ってました(^-^;
ポワント履いているわけではないのに、つま先立ちのトトトトト……という動きや音がポワントみたいだったりで、女性の振りが様になってきてるというのか…(笑)

ともかくそこにお約束のダンス教師、仕立屋、靴屋、(待ってましたの)宝石屋・前髪ウザオ等々が登場し、もう男性陣達のどたばたもパワー全開。
ウザオはすさまじい、全身でウザウザ。
小口君、あんなイケメンなのに見事なウザオで、でも動き一つひとつはキレッキレです!
すさまじいお支度&お出かけの大騒ぎのあと、台風一過の如く残されるシンデレラの「ぽつー…ん」感がハンパないです。

そして次に登場する細田仙女がまた美しいこと!

冬の精で見たときはクールビューティーと思いましたが、仙女はほのかに温かさも感じられて、また踊りが堅実。
彼女を見ていたらガラスのクレアを思い出しました(わからない方は画像検索してください(^^;))。
デフォルト透明で、役に応じていろんな体温を持てる人かもですね~。

四季の精は春から順に丸尾、堀口、奥田、寺田さん。
舞台は一人分の奥行きが足りなくて、秋の奥田さんが横から走っての登場でしたが(^^;)
やっぱり堀口さん、今回はいいです。
あの長い手足をこれほど雄弁に感じたことはないです。

とまあ、美しい仙女や四季の精にほぉ~(*^_^*)っとしているところにきりりと、しかし美しく星の精達が登場。
透明な澄んだ音がしそう。
素晴らしい揃い方で、ワルツに至っては曲とともに否応なしに盛り上がります。
そして華麗な馬車の登場と、まさに主役の微笑みの絢子姫、奥村君が御者やってるー!?なんて笑いながらも、気がついたらどぅわーっ!と泣いてましたわ(笑)
いやぁ、素晴らしい1幕。

2幕はまず八幡道化のすごさ。
今回の道化、皆さんそれぞれによかったですが、八幡君はやはり格別です。
オペラグラスの狭い空間に閉じ込めて見ちゃいかんですね。
自在に空間を舞ってます。
なんて自由なの…!

雄大王子は気合いがノーブル。
なによりはやり踊りの面では安定感があり、安心して見ていられます。
王子の4人のお付きですが、江本さんの動きがなめらかだなぁと。
ぶった切れないですね、江本さんの踊りって。
動きが全部なめらかに繋がってて、いいですね~(*´꒳`*)

シンデレラ絢子姫の登場はもう息をのみます、舞踏会場のお客たちとともに。
キラキラだー。
てか絢子姫のヴァリを見守る雄大王子、ニヤニヤしすぎだわw

オレンジの踊りの姉ズは1幕でテンションMAXだと思っていたのに、さらにパワーアップ!
あの足の振り上げの高いこと、パワフルなこと!
限界突破!?
時にはおネェらしく、しかし男性が演じるゆえのところは男性らしくっていうんでしょうか。
ターザン古川にパゴダ道化の高橋、足の上げ方も息ぴったりな見事なオレンジです。
「やりすぎ?」と言っていた後ろのお嬢さん方もクスクス笑いながら思い切り拍手でした。
よかったよかった(*^_^*)

12時の鐘が鳴るところで緞帳一枚降りてきますが、ここで一瞬拍手が出かけたのはご愛敬。
音楽のスリリングさ、鐘とともにジャンプの道化、この展開は何度見ても、ほんとに見事ですね。

そして3幕。
絢子さんのポワントワーク、実にお見事。
姉妹(笑)が列になってドレスを脱ぐところはほほえましくて好き。
そのあと古川さんのごっつい身体で「あぁ~すっきりした~身体かゆい~」とやる(今やお約束の)マイムがまたどうしても笑える。

そこへまた嵐のようにウザオ(笑)やら仕立屋やらが登場し、そして王子。
雄大王子だけはギャグに乗らずに品格キープ路線ですね。

王子がだめならダンス教師!と迫る古川姉。
教師逃げて~~~!と思わず叫びたくなるダメ押し小芝居に、高橋姉を慰めるように笑かそうとする道化がこれまた微笑ましいです。

クライマックスの仙女と星の精の、マジカルステッキ(スイマセン)に明かりが灯っていくシーンは本当に好き。
おとぎ話の夢ですね。
永遠の時、永遠の幸せを象徴するようなラストシーンはいつもほっこりと、感動的です。絢子雄大の寄り添う2人の幸せそうなことったら(*´꒳`*)

というわけで、2014年を締めくくるにふさわしいすばらしい、実に充実の上田公演でした。
初台と上田、勝手に姉妹館…じゃないですが、ホールの設計者が同じというご縁もあることですし、また上田って意外と余裕で東京から日帰りできることもわかりましたので、これは今後も定期的に上田公演やってもいいんじゃないでしょうか。
蕎麦も美味かったですし(違うw)

2014年もこれを持って観納めです。
新国ダンサーさん、お疲れさまでした。
そしてありがとうございました、感謝。
上田をはじめ、長野のお客様にも感謝。
来年の新国は1月のDance to the Future。
プロモ動画が実にかっこいいんですが(↓)、これも楽しみです。
http://youtu.be/-8jeGYGORXE