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ライターKababon(旅行、旅行業、舞台芸術);旅と舞台(主にバレエ、音楽)についての覚え書き

サウンド・オブ・ミュージック:50年目の普遍とザルツブルク

9月5日、劇団四季サウンド・オブ・ミュージック」を見てきました。 https://www.shiki.jp/applause/sound/ このミュージカル、ザルツブルク観光局長も出演者の訪問をされたようです。 http://www.shiki.jp/navi/news/applause/sound/026846.html

ご存じの方はスルーでOKなのですが、この「サウンド・オブ・ミュージック(SOM)」、ザルツブルクが舞台でありまた、ザルツブルクに実際にいた家族の物語です。 実際にナチスに抵抗してスイス経由でアメリカに亡命し、実在のマリア・フォン・トラップさんがアメリカで書いた自叙伝が1959年にミュージカル化され、さらに1965年にあの有名な映画になった、というのがこの作品です。

映画のパワーはすさまじく、全世界で人気となり、作中の歌はもはや世界の愛唱歌といっていいほどです。 そして今年がその映画が誕生して50周年(ミュージカルに至っては57周年)に当たります。

当然(笑)自分も子供の頃に学校の体育館やTVで映画を見て、もちろんペギー葉山の「ドレミの歌」も歌っていました。

今回のミュージカル鑑賞はSOMとの久々の再会だったわけですが(四季自体も十数年ぶりくらいw)、実に懐かしいというか、王道というか、「普遍最強!」といいますか。

やっぱりいいものって、いいんですよね。

名作が名作として今なお愛される所以って「家族愛」とか「前向きに生きること」等々、普遍のテーマがあってこそですし、またこの作品はそうしたテーマが楽しい音楽に包みこまれている。 懐かしく聞いた歌が、時を経てまた感動とともに、時々じわじわしながら染みいってくるという思いで見られるのは、実に幸せなことです。

[caption id="attachment_195" align="alignleft" width="400"]ノンベルク尼僧院。マリアがいた修道院のロケ地。 ⒸTourismus Salzburg (ザルツブルク観光局) ノンベルク尼僧院。マリアがいた修道院のロケ地。
ⒸTourismus Salzburg (ザルツブルク観光局)[/caption]

映画の元となったミュージカル版は初めて見ますが、テンポよく、でもさすが四季ですから歌唱力は抜群で、子役もしっかり鍛え上げられている。 修道院長役の秋山知子さんが貫禄。 幕が上がってすぐの前奏曲でガンときますし、クライマックスの「すべての山へ登れ」は今思い出しても泣けてくる。 この日はファーストキャストだったようで、マリアは江畑さん、トラップ大佐は深水さん。 改めて見てみるとストーリーの構成も素晴らしくて、「さようなら、ごきげんよう」の歌も前振りがあったからこそ、音楽会の亡命劇に一役買ってくる。 昔の作品って、本当に細かいところまで丁寧に作ってあるなぁ。

[caption id="attachment_192" align="alignleft" width="290"]亡命劇のロケ地、聖ペーター寺院。 ⒸTourismus Salzburg (ザルツブルク観光局) 亡命劇のロケ地、聖ペーター寺院。
ⒸTourismus Salzburg (ザルツブルク観光局)[/caption]

そういえばムードメーカーのマックスおじさん、音楽会の後、ナチスにおそらく捕まっちゃうんでしょうが、あのあとどうなってしまったのか、映画を見たときも子供心にマックスおじさんのその後が気になって悲しくなってしまったんですが、やっぱり今回も切なかった。 無事飄々と生き延びてくれることを願ってやみません。

その音楽会ですが、ミュージカル版ではザルツブルクの民族衣装で登場なんですね。 これがかわいい。 ザルツブルクでもSOMのミュージカルをやっていて、こちらも民族衣装のお衣装のよう(観光局リンク参照/地元で有名な民族衣装デザイナーが作ったそうです)。 トラップ一家の出身地であるザルツブルクでこのミュージカルを見たら、また感慨深いものがあるかもですね。

ちなみにザルツブルクには映画のロケ地となった場所もまだ残っており、観光名所となっています。 ザルツブルク自体が非常に昔ながらの古都の風情を湛えた町ですので、実際にこの町で暮らした一家を思い浮かべながら散策、というのもいいかもですね。 50年を経ても心に残る映画、50年以上経っているミュージカル、そしてそれよりももっと長い歴史を持つ古都ザルツブルク。 いいものって、色褪せません。

ザルツブルク観光局 http://www.salzburg.info/ja

サウンドオブミュージック劇場サイト(ドイツ語・英語) http://www.salzburger-landestheater.at/en/produktionen/the-sound-of-music-2.html/ID_Vorstellung=1851