arT’vel -Review- : art × Travel/旅×アート レビュー

ライターKababon(旅行、旅行業、舞台芸術);旅と舞台(主にバレエ、音楽)についての覚え書き

新国立劇場バレエ団

新国立劇場バレエ:チャコット・イベント覚え書き

5月25日、リニューアルオープンのチャコット新宿店で開かれた「新国立劇場ダンサーによるイベント」に行って参りました。見る専で踊らない自分は、でもこんな機会でもないと「あの」チャコットに足を踏み入れることなどほとんどないので、いそいそと出かけて…

新国立劇場バレエ「ペンギンカフェ」(3):セカンドキャストとファーストキャストB

5月3日、新国立劇場バレエ「ペンギン・カフェ」のセカンドキャスト、そして4日楽日、ファーストキャスト(勝手に)Bを見てきました。ファーストキャスト(勝手に)Bはこの日だけペンギンカフェのノミ役が五月女さんだったんですね。結局全キャストコンプして…

新国立劇場バレエ「ペンギンカフェ」(2):バレエのテーマは無限にて

4月28日「ペンギンカフェ」初日の続きを。実にバレエのテーマというのは無限です。ラブロマンスもあれば、悲劇もあるし、家族の話もある。環境問題も、社会的なメッセージを投げかけることもできる。「バレエのテーマはこうあるべき」「ラブロマンスじゃなき…

新国立劇場バレエ「ペンギンカフェ」(1):オオウミガラスの見た夢…

4月28日、新国立劇場バレエ「ペンギンカフェ」の初日、ファーストキャストを観てまいりました。(新国特設サイト→http://www.atre.jp/13penguin/)バランシンの傑作の一つ「シンフォニー・イン・C」、ビントレー監督の日本初演となる「E=mc2」、そして再演…

新国立劇場「ペンギン・カフェ」:ゲネプロ、ネタバレしない程度に

「ペンギン・カフェ」のゲネプロを見てきました。オケさんも指揮者のマーフィーさんもラフなシャツで参加されてて、本番のようだけど、やっぱりゲネプロ。明日が初日なのでネタバレはしませんけど、とにかく濃ゆいです。濃厚です。シンフォニー・イン・C、日…

新国立劇場バレエ「ジゼル」米沢&厚地組:ただ1日だけのジゼル

2月23日、新国立劇場バレエ、米沢&厚地組のジゼルを見てきました。この日限りのキャストというのが惜しいくらい、渾身の演技を見せていただきました。個人的な趣味は横に置いても、この2人は息は合ってるし、また並んだときの身長差もすごくいい。もっとい…

新国立劇場バレエ「ジゼル」ゲスト組:魂は静かに、昇華する

2月20日、新国立劇場バレエ「ジゼル」、ゲスト組を見てまいりました。ジゼルがチェコ人のダリア・クレメントヴァ、アルベルトがロシア人のワディム・ムンタギロフで、2人ともイングリッシュ・ナショナル・バレエで踊っています。2人とも昨年、「コジョカル・…

新国立劇場「ジゼル」初日:新国的ドラマチック・ジゼル

2月17日、新国立劇場「ジゼル」初日を見てまいりました。新国でのジゼルは実に7年ぶり。ある意味今回は初見のつもりで見てきましたし、また楽しめました。アルブレヒトをアルベルト、ヒラリオンをハンスとするこのバージョンは、ドラマ性に重点を置いたプロ…

新国立劇場バレエ「ダイナミック・ダンス!」(2):新国バレエはまだ進化できる

今回の「ダイナミック・ダンス!」はそれぞれ個性の違う3種の演目が踊られる、しかも3.11の大震災で公演延期となった舞台です。3つの作品の共通テーマは「アメリカ」。1つ目の「コンチェルト・バロッコ」、NYCBを創設したバランシンの作品で、音楽はバッハの…

新国立劇場バレエ「ダイナミック・ダンス!」(1):人は限界を超えられる

とにかく素晴らしい感動をいただきました、ダイナミック・ダンス。1月26日ソワレ(セカンドキャスト)、自分的には初日24日(ファーストキャスト)に続く2回目の観賞となる「イン・ジ・アッパー・ルーム」でしたがもう、圧巻!どんだけパワフルなの!とてつ…

新国立バレエ「ダイナミック・ダンス!」公開リハーサル:Take Fiveのできるまで

1月21日、新国立劇場バレエ「ダイナミック・ダンス!」の公開リハーサルに行ってきました。募集は劇場のHPで行っており抽選などはなく、入場料に当たるものは東日本震災基金「絆」への寄付金500円のみ。新国さん、こうした催しは寄付が入場料でもいいですか…

新国立劇場バレエ「シンデレラ」:デフォルトと萌え系少女漫画

新国立劇場バレエ、12月15日の小野&福岡組、16日の米沢&厚地組のシンデレラを見てきました。どちらもそれぞれに味わいがあって、非常に楽しい、また美しい舞台でした。総じてやっぱり新国バレエはクオリティ高いです。コールドはマリインスキーに遜色ない…

新国立劇場「シルヴィア」千秋楽:天晴れ、新国

新国立劇場「シルヴィア」最終日を観てきました。結局全キャストを観ましたが、本当にどれも質の高い素晴らしい舞台で、実に楽しい1週間でした。英国的な笑い&芝居のセンスに、すさまじい、鬼だのドSだのといわれる振り付けをものともせずにきっちり踊りこ…

新国立劇場バレエ「シルヴィア」ゲスト組:「永遠のハンター」オライオンと「シルヴィア」なアミンタ

10月31日新国立劇場バレエ「シルヴィア」、ゲストの佐久間奈緒&ツァオ・チー組を見てきました。初日の小野&福岡組では見え切れなかったものとかが見えて、実に堪能しましたよ。というか、もちろんシルヴィアとアミンタの話ではあるんだけど、「オライオン…

新国立劇場「シルヴィア」:ビントレー時代の「積み重ね」のかたち

エロスは矢を放った!シルヴィアはメロメロになった。エロスは矢を放った!アミンタはメロメロになった。ダイアナの攻撃!アミンタは目が見えなくなった。それでもアミンタは踊っている。だがアミンタは倒れた。オライオンは逃げ出した!シルヴィアは連れ去…

新国立劇場バレエ「マノン」:“行間”の見えるドラマに拍手を

7月1日の新国立劇場バレエ「マノン」を観てきました。今回の主演は小野&福岡組で、このペアの演技が素晴らしかったです。小野さんの化けっぷりがスゴイ!清楚なイメージのある彼女ですが、小悪魔マノンを見事に表現してくれた。小野絢子…こわい子…!ただ、…

新国立劇場バレエ「マノン」:勇者・マクミランと白マノン

6月24日の新国立劇場バレエ「マノン」を観てきました。主演はゲストのヒューストン・バレエ団から来たサラ・ウェッブ&マイケル・コナー。聞いたことない、取り立てて超有名という感じではない、おそらく初めて名前を聞く人も多いであろうダンサーで、どうし…

新国立劇場バレエ「パゴダの王子」:日英折衷の華やかなりし世界

11月6日、新国立劇場バレエ「パゴダの王子」、世界初演の日本のバレエを見てきました。でもこの日は最終日だったのですが(^_^;)ファーストキャストで、主演のさくら姫は小野絢子さん、兄である王子は福岡雄大さんです。振り付けは芸術監督のデヴィッド・ビン…

新国立劇場オープニング・ガラ:なぜか緊張のシーズン開幕

新国立劇場バレエ・オープニング・ガラに行ってきました。毎年チケット取り損ねる人気の公演、今年は運良くチケットサイトでGETできた。文化庁主催の芸術祭オープニングでもあってか、2階中央席に皇太子殿下がいらっしゃってた。そのせいで導線制限されてす…

新国バレエ「ロメオとジュリエット」:無駄な死を積み上げた果て

新国立劇場バレエ団「ロメオとジュリエット」行ってきました。ロメジュリもといロミジュリのキャストは小野絢子さんとデニス・マトヴィエンコ。ちょっと仕事モードがにわかサラリーマンのようになってて、さらに3週連続で休日出勤が続いてストレス気味だった…

新国「エイフマンの『アンナ・カレーニナ』」:鬼才・エイフマン×世界名作不倫文学

新国立劇場バレエ「アンナ・カレーニナ」です。振り付けはかのボリス・エイフマン!!キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━!!エイフマン・バレエ団自体は日本には1996年以降ぱったり来なくなってしまったので(多分アホな興行会社が無理に、しかもゲストに草刈な…

新国立劇場「アラジン」:オリエンタルのごった煮

「千夜一夜物語」で一番有名であろう「アラジンと魔法のランプ」。どうもこの主人公のアラジンは、欧州では中国人なのだとか。プログラムによると、「アラジン」は「くるみ割り人形」と並んでクリスマスで上演される人気芝居の一つで、中国人の格好をして出…

新国立劇場「ドン・キホーテ」:オヤジの夢…

新国ドンキ。いや、ボリショイのザハロワ&ヴヴァーロフですもん(*^_^*)オイシイ。今日のキトリも元気です。キトリは勝気で元気な街娘なので、ともすりゃ踊りが強すぎて勘弁…ってトコがありますが。さすがこの前のロホと言い、今回のザハロワといい、このク…

新国立「ローラン・プティのコッペリア」:サラファーノフv

新国立劇場「ローラン・プティのコッペリア」。楽日でした。今日は本島美和&サラファーノフ。小嶋さんじゃなくてまたボニーノ氏。サラファーノフ、いいよv サラファ~ノフ~vv男性ダンサーとしてはちょっと小さめですが、フランツ、「どこのボクだよ~っ…

新国立「ローラン・プティのコッペリア」:泣かせるコメディ

初日取り損ねて15日に見ました。ラカッラ&ピエール。Dr.コッペリウスがボニーノ。小嶋さん、足ダメですか~。・゚・(ノД`)・゚・。音楽がまずこれはいいんですよね、ドリーブ。フランスの手回しオルガンで始まる序曲は、なんか「天井桟敷の人々」の世界で、もうすで…

新国立劇場バレエ「こうもり」:ヨハン・シュトラウスの力か……

「こうもり」。ローラン・プティ振り付けの新国立劇場バレエ団公演。この作品自体が初見です。っていうか、めったにやらない演目なので見に行ったわけですが。シュトラウスの音楽に思いっきり楽しませてもらいました。……というと身もフタもない??バレエで…